アトムに憧れて
2019/07/02
ロボットの事を話すには、絶対に欠かせないものがあります。
それは、日本の誇る天才漫画家、手塚治虫原作の
「鉄腕アトム」というロボット作品です。
この作品は、1952年から漫画連載が始まり
1963年からはテレビアニメ化されてテレビ放送されました。
主人公のロボット少年アトムは、人間と同じ感情を持ち、
人間社会で人間と同じように生活しています。
小学校にも通いそこでは友達も作っています。
そしてとても正義感が強く時には悪者と戦いロボットや人間を助けるといった場面もあります。
このアトムの登場により、ロボットも人間と同じ感情を持ち、
そして人間と一緒に暮らし、友達や家族になれるものと
当時の子供たちに多くの夢と希望を与えた作品でした。
鉄腕アトムを観ていた当時子供だった方たちは、
「♪こころやさし~ラララ科学の子~♪」というフレーズを聴くと
今でもアトムとの出会いに感動した事を思い出し、
胸ときめかせる方も多いと聞いたことがあります。
そしてこの鉄腕アトムは、世界でも漫画の発売やテレビ放送され
日本だけでなく世界中の子供たちにも大きな影響を与えた作品でもありました。
アメリカでは「ASTRO BOY」というタイトルで放送されていました。
この鉄腕アトムの影響で、現在のロボット学者やロボット研究者達の多くは
子供の頃に観たアトムが作りたくてロボットの研究や開発を始めたという方がたくさんいます。
有名なところでは、日本ではHONDAのASIMOや
東京大学先端科学技術研究センターの「キロボ」等他、
SONYのAIBOも開発者の中にはアトムに大きな影響をうけた方もいると言われています。
海外では、有名なところでは、イタリア技術研究所の子供型ロボット
「icub(アイカブ)」は、研究室の入り口の横にアトムのイラストが飾られていて、
アトムには多くのインスピレーションを受けたといわれています。
これらのロボットはアトムがいなければ生まれてこなかったかもしれません。
鉄腕アトムは、当時の子供たちに多くの夢を与え、
そしてたくさんのロボット学者や研究者を生み育てた、
現代のロボットの原点となった作品なのです。